●スウェーデン式サウンディングによるN値・地耐力換算表


地盤調査−スウェーデン式サウンディングの回転数により、地盤の強さN値を算出し、N値より建物を支える地盤の地耐力を求め基礎の設計を行います。

平成12年国土交通省告示第1347号に規定する基礎の運用、布基礎で問題はないか?ベタ基礎が必要か?又は地盤補強が必要かの判断に地盤の地耐力支持力)が規定され、基礎運用の重要な基準値として扱われています。

下記地耐力の数値はt/m2で記載していますので、告示との対比ではSI単位(国際単位)に換算して対比してください。

記載数値に9.81を乗じた値・・・・・・1t/m2=9.81kN/m2

20kN/m2未満・・・・・・2.03t/m2未満

20kN/m2〜30kN/m2・・・・・・2.03t/m2〜3.06t/m2

50kN/m2以上・・・・・・5.09t/m2以上


N値換算表

地盤補強判定の目安

地盤調査の内容で、N値が3.0を下回る場合や自沈層がある場合に、地盤補強が必要かの、判断は一般の方には解りにくく、理解しにくい項目です。

判断の目安として、N値が3.0を下回る層が設計GLよりどの深さにあって、その層の厚みがどれぐらいあるか自沈層を含め重要なポイントです。

建物荷重の影響を受けるGL-2mまでのN値の値と、GL-2m以深のN値との関係によって地盤補強の有無を判断しますが、あくまでもスウェデン式サウンディング調査は簡易な調査のため、地盤の履歴や立地条件・周辺状況を加味しながら判断することになります。

尚、精密な地盤の強度が求められる、木造住宅よりも建物荷重が重い重量鉄骨造や擁壁を新設する場合はボーリング調査にて地盤の強度確認をお勧めします。

地盤補強判定のフロー

※1,N値が3.0を下回る地層や自沈層がある場合については、敷地内の調査ポイントデーターを総合的に判断すると共に、自沈の荷重(Wsw)状況・上下層のN値と層厚を考慮し、また、その他の判断材料(※2)を加味して慎重に判断する必要がある。

※2,その他の判断材料として、新たに造成した地盤や地中埋設物などの地盤の履歴や、擁壁対応・調査後の盛土対応などの地盤の立地条件、並びに、周辺が急傾斜地・海岸に近い埋立地などの周辺状況や建替えの場合の既存建物の状況などを考慮することで的確な地盤の強度が判断できる。

※3,軟弱地盤と判断し、地盤改良等を行なう場合は、敷地の施工条件を考慮し補強方法を選定する。






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